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2026秋冬①メルカリで出会った至高の1着、タトラスのアルスターコート

衣替えの季節に合わせ、これまで2026年春夏の装いを振り返ってきたが、ここからは視線を2026年秋冬へと移そう。
今季、私が特に着用を楽しみにしている主役級の1着をピックアップしたい。
まずは、TATRAS(タトラス)のアルスターコートだ。

TATRASのアルスターコート。
リサーチの結果、このコートの販売時期は2014年〜2015年頃であると確認している。
そう、これはメルカリで購入した古着(ビンテージ)なのだ。
出品者は業者ではなく一般の方だった。スマホのカメラで撮影されたと思われる画像からも、よほど大切に扱われていたことが伝わってきた。
実際に手元に届いた実物は、タグの印字も鮮明で全く掠れておらず、生地の毛羽立ちもほぼ皆無。釦のほつれすら見当たらない極上品だった。
そして何より、私の目を奪ったのはコート生地が放つ「艶」である。深いネイビーカラーのそれは、まるでコートそのものが自ら発光しているかのような気品を纏っていた。
何を隠そう、これこそが私とLoro Piana(ロロピアーナ)との最初の出会いである。

アルスターカラーの美しい表情。
ロロピアーナの高級生地(ウール95%、シルク5%)で織り上げられたその質感は、10年以上の歳月を経て、さらに深みのある艶を放つようになっていた。一目で心を奪われた私は、妻に頼み込み、このコートを我が家へ迎えることを決めた。
機能性も申し分ない。取り外し可能なインナーダウンライナーが装備されており、春・秋はライナーなしで軽快に、厳冬期はライナーありで抜群の保温性を発揮する。
何より、アルスターコート特有の大きな襟が、顔回りに豊かな表情を作ってくれる。
ベルトをラフにサイドポケットへ突っ込み、フロントを大胆に開ければ、休日のカジュアルスタイルにも見事に馴染む万能性が魅力だ。

ロロピアーナの底力。
実は、私は普段からメルカリをかなり活用している。デッドストックや状態の良い古着を探す時間は、何にも代えがたい楽しさがある。
新品の服は素晴らしいが、時に「いつ下ろそうか」とタイミングを計ってしまったり、手持ちの相棒たちとの馴染ませ方に悩むことがある。新品ばかりに目を奪われていては、大人の洒落っ気は育たない。
ボロボロに破れたものは論外だが、上質な古着が持つ適度なこなれ感を受け継ぎ、その服が持つ歴史や、誰かの生き様を自分のライフスタイルに溶け込ませていく。
それもまた、自分をビンテージ化していくBespoke Lifeの最高の醍醐味ではないだろうか。
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